日本の銀行 海外送金名義制度まとめ(2025年時点 実務版)

頭のお硬い銀号のお話です。海外から送金してもらうのに、何回もリジェクトされました。そこで、色々調べた結果です。日本らしくて笑えます。

① 📖 経緯(実体験ストーリー)
✅ 海外の取引先から送金を受ける
✅ 最初は以下の名義で送金を試みる
 - YAGI MAKOTO
 - MAKOTO YAGI
✅ しかし送金は毎回リジェクト
✅ 送金元銀行からエラーメッセージ
 BNF'S NAME IS INCOMPLETE(受取人名義が不完全)
✅ 銀行に確認 → 登録名義は
 八木技術研究所 八木 誠 様
✅ 銀行担当者より説明
 - 屋号は必須
 - ローマ字は翻訳不可、音写が必要
 - YAGI GIJUTSU KENKYUJO MAKOTO YAGI にすべき
✅ 正式名義通知を作成
✅ 今後この表記を使用予定

② 🔎 名義制度の構造
✅ 日本の銀行はローマ字名義を登録していない
国内口座は漢字・カタカナのみで登録
英文商号の登録制度がそもそも存在しない
✅ 海外送金時は「利用者がローマ字表記を考える」
銀行は「お客様が判断」と説明。何を判断する? ようは、銀行がチェックにOK出しそうな名前を想像して書きなさいという意味。変だろ。
でも名義一致判定は銀行側が厳格に行う。チェックする元データがないのに勝手に判断されてリジェクトって完全にシステム崩壊
実際は「音写原則(翻訳不可)」が暗黙ルール。これもこちらから聞かないと言わない。
✅ 屋号・商号は音写ローマ字で書く
登録名義
正しい表記
YAGI GIJUTSU KENKYUJO

誤り表記
YAGI TECHNICAL LABORATORY

✅ 名義照合の現場ルール
項目
判定
屋号省略
原則NG
姓名順序
柔軟に許容
スペル軽微ミス
人が判断
翻訳屋号
原則NG


③ 🧑‍💼 銀行内部の実態
システムが機械的一致チェック
グレー案件は人が目視照合
ただし担当者の裁量はほぼ無くマニュアル準拠
マネロン規制で保守的運用が優先

④ 🏦 制度の抜け穴
登記制度にもローマ字名義登録制度がない
法人も個人も「音写表記しか選択肢が無い」
金融庁・法務省・経産省で議論はされるも制度化進まず
現場では同様の苦労事例が大量に発生中

⑤ ✅ 実務的結論
「日本の海外送金名義制度は、制度設計の不備を現場努力で乗り切る構造」
利用者が音写ルールを把握して表記統一する
一度成功すれば名義実績が登録され、以後安定
制度自体は現状大きく変わる見込みは薄い

送金して貰う場合、結構、海外入金手数料は高いので分けるのではなく、なるべく一回の送金で済むようにお願いしたほうがいいです。円建てでもドル建てでも同じ手数料でした。