RAMS[7] RAMS規格

RAMS規格は前に紹介したの3つの規格から成り立っています。

・ IEC 62278 (EN 50126)
RAMS本体 (信頼性、アベイラビリティ、保全性、安全性(RAMS)の仕様と実証)について規定。
・IEC 62279 (EN 50128)
通信、信号及び処理システム及びソフトについて規定。
・IEC 62425 (EN 50129)
安全評価について、通信・信号及び処理システムの所定の要求事項に適合するよう、文書制定するよう要求。

最近では、これに加えて下記の規格もセットになっている場合が多くなりました。

・IEC 62280 (EN 50159) 鉄道分野-通信、信号及び処理システム-伝送システムにおける安全関連通信

IEC 62280を除けば、初めて読むと何が違うんだろうと思うくらいに似ています。

IEC 62278はRAMS規格と言われ、RAMSの考え方、プロセスをライフサイクルに渡って書いています。これを読むとRAMS規格が要求するプロセスが分かります。IEC 62425は Safety Caseと言われ、RAMS規格にもとづいて活動した証拠を示すための書式が規定されています。それに加えて、安全装置のハードウエアに要求される事柄も書かれています。例えば、故障検知方法はこのようにやるとか、設計テクニックは手法を規定したり、装置構成の規定も書かれています。また、 IEC 62425 はSafety Integrity Level : SIL が規定されています。

IEC62425は多分、IEC61508から持ってきたのだとは思いますが、 IEC 62278 と分けずに、一緒にすればよかったと思いますね。なんか中途半端です。IEC 62279は安全装置のソフトウエアに関する規格です。プロセスはIEC62278と同じですが、ソフトウエアならではの設計手法やプロセスが規定されています。特筆することとして、ソフトウエアSIL(SSIL)が規定されています。ENではこのRAMS規格を大幅に変えようとしているのでこの辺も変わっていくものと思います。